塩の基礎知識
★化学式 NaCl 塩化ナトリウム
→ナトリウムイオンと、塩素イオンが電気的に結合しているものです
★色
→白に見えますが、実際は光の乱反射によるもので、無色透明です
ピンク、赤の塩→鉄分が多い
など、含まれるミネラルによって色合いが変わってくるのもまた面白いですね
★形
→結晶の形は、基本立方体です。
★比重
→基本は1立方cm 2.16g
この比重は結晶の大きさや塩の水分量で異なりますこれで何が変わるかといえば、塩の1つまみ、です。
この2.16gは皆様よくご存知の赤いキャップの食卓塩をベースにしています。
なので、例えば水分量が軽いパウダー状のお塩であれば、1つまみが変わってくるということです。
小さじ1杯5gとすると、パウダー状にすれば10gが必要となります。
賢く知ると、お料理も断然差がつくようです!
★融点 800℃
この温度を超えると液体になります。
なので、岩塩ランプなどを燃やしても、液体にならないのはそのためです。
ちなみに、岩塩ランプの下が白っぽく塩が溶けてしまうのは温度ではなく、湿度のためです。後日またお話しますね
★沸点 1400℃
液体から気体に変わる温度です。もはや日常生活では出しようのない温度です(笑
★PH 基本的には、中性〜弱アルカリ性
→ちなみに、お守りこすめで使っている
お浄め御守り塩のPHは、9〜10となっています。
分析するたびに値がちょっと違うのですが、
これはナトリウム以外の成分が多く含まれているためです。
天然のものなので、毎回組成が異なってきます。
(季節や、温度、雨量、環境などなど)
ナトリウムが多いものが中性に近いと覚えておくといいかも知れません。
お守りこすめで使用している
御守り塩分析結果はこちら
★浸透脱水作用
これはなにか?といえば、きゅうりのお漬物を作ったりなどをすると分かるかと思うのですが、
大量の塩ときゅうりを一緒にしておくと、水分が出てくるという原理です。これは、2%が目安となってます。
★溶解度
塩は特に溶解に関して温度による差をうけにくいです。1ℓのぬるま湯に対して316g、
沸騰したお湯には330gが溶解し、飽和塩水となります。
★析出濃度
ちょっと難しいですが、液体から個体を取り出す濃度ということです。
例えばお塩を煮詰めた時に、お塩の成分としては
カルシウム→ナトリウム→カリウム→マグネシウム
の順番に析出されてきます。
これを応用することで、塩の中の不要とされる成分を取り出したりなどが出来るのです。
★氷点 −21・3℃
飽和塩水はこの温度まで凍結しません。
そのため、雪国などで塩を道路にまいて凍結を防止したりなどにも使われます。
★海水の塩分濃度って?
約3.4%です。ちなみに、体の生理食塩水濃度は、0.9%です
★世界のお塩のシェア率
日本は海に囲まれているために、市場に並んでいるお塩の大半が海水から作った海塩になりますが、
世界的には、岩塩が60%のシェアを占めています。
ちなみに、日本では岩塩は取れません。
海塩は世界からみれば、約30%のシェアなのでマイナー派、なのです。
岩塩は、採掘したそのままを粉砕したものから、一度溶解してほぼ海塩と変わらないものまでさまざまです。
フランスのロレーヌ岩塩も溶解だったかと思います。
★お塩とお料理の関係
お塩って、スーパーに並んでいるものだけでも、粒が大きいものからパウダー状までいろいろありますよね!
パウダー状のものは、絡みやすいので、混ぜたりするには向いているお塩です。
岩塩などの粒が大きいものは、サラダなどの上にかけてシャリシャリ食感を楽しんだり、
ステーキなどで使うとよろしいかと思います。
★塩と湿気
塩は、何を隠そう、湿気が一番の天敵です。
空気中の水分を吸い取り、結晶同士がつながることによって、そのまま乾燥してしまい固結してしまいます。
塩の臨界湿度は、75%です。
特に、マグネシウムを多く含む塩は要注意です。
マグネシウムは臨界湿度が30%程度だからです。
梅雨時は塩にとってはとっても苦しい季節です。
塩と水分量
さらさら 0.2〜1%
標準 1〜5%
しっとり 6〜15%
ちなみに、お守りこすめで使用している国産海塩を数種類ブレンドした
お浄め:御守り塩は、標準〜ややしっとりに入ります。
そして、この水分はなにか?といえば、皆さまがよくご存知の
にがり・苦汁です。
表示名称:粗製海水塩化マグネシウム です。
食品表示では、現在 にがり という単体だけの原材料表記は禁止になっています。
食品添加物として使用する場合も多く、その際は凝固剤(にがり)や、
凝固剤(粗製海水塩化マグネシウム)などの表記になります。
よって、水分が多い=にがりが多い塩、となります。
ナトリウムが少なく、マグネシウムが多い塩ということになります。
★塩と製造方法
濃縮工程×結晶工程×仕上工程
で構成されております。
例えば・・・・
3〜10m程度の高さから竹の枝などを階段状に吊るし、ポンプでくみ上げた海水を上から散布して海水を濃縮し、
非密閉の釜で濃縮して結晶化し、800度の高温で加熱して微粒粉末にした塩であれば、
天日(枝状架式塩田)平釜高温焼成塩となります。
濃縮工程
→海水を濃縮して、かん水を作る工程
方法:平釜、立釜、天日、逆浸透膜、溶解、イオン交換膜、浸漬など
結晶工程
→かん水から塩の結晶を析出させる工程
方法:平釜、立釜、天日、噴霧乾燥、加熱ドラム、採掘
仕上工程
→結晶した塩を元に、加工して製品化する工程
方法:乾燥、焼成、粉砕、洗浄、混合、造粒など
工程が複数組み合させることもあります。
特に濃縮工程に関しては、小規模な会社などが使う方法から大手の大規模生産用まで幅広いです。
浸漬は、今でも塩竈神社で行われている方法です。
逆にイオン交換膜の方法は大手しか採用していない方法です。安価な塩を作るためには必要な方法と言えます。
(赤いフタで同じもの食卓塩などもその方法で作られています)
こちらは、科学的に作られているようなイメージがありますが、実はそうでもありません。
原料となる塩は海由来の海水を使っており、それを溶解したのちに、イオン交換膜という巨大な機械を使って、
プラスイオンを通す陽イオン膜と、マイナスイオンを通す陰イオン膜の2つの膜を使い、
電気を使い通電することでナトリウムイオンだけを取り出すという方法です。
そのため、極めてしょっぱい、他のミネラルがほぼ含まれない純粋なナトリウム塩が得られるということです。
なので、製造方法によって純粋か?そうでないか?の違いがあるということを
頭に入れておいていただけるといいでしょう。
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